某社で某社社長と打ち合わせを行った。

話を聞くと、色々な案件で客から問い合わせや以来が増えていて切羽詰まっている様子だった。

その中である二つの案件をなるべく早く片付けたいということで、なるほど、ではどちらから着手しましょう?と聞いたら怒気をもってどちらとも決められない、と。

立て続けに、実は昨日も客からお叱りの連絡をもらったよ、色々こちらでもカバーしきれなくなっている、さらにはそちらからこちらの作業員に指示を出してもらわないと困るなどとまくし立てる様だった。

責任転嫁ここに極まれりという感じだった。もっとタフな人だと思ってたが。

客から責められるなんて話を持ち出されても、それはそちらの事情で私の立場からしたらハァそうですかというほかない。仕事多いですものね、いい開発者が見つかるといいですね。

こちらに指示を出してくれとはどういう了見だろうか。これはつまるところ半ば自棄になった小企業経営者の経営の丸投げだろう。

私自身単なる末端の作業員でしかないが、「作業員に指示を出す」には作業にかかわるメンバーの状況把握と、プロジェクトに関わる案件の把握、客からの依頼・クレームなど諸々を判断し調整しなければならないことぐらいは理解できる。これは小規模のIT企業にとっては経営の大半を占める重要な役目(管理)であろう。

私はその期待に答えるだけの能力を持ち合わせていないし、不足した能力を補うためにこれからも続く人生の貴重な時間を今まで以上に費やして食らいついていく気力もないし、それなりの報酬をもらっているわけでもないし、とにかくこんな丸投げはごめんだ。

とはいえこの社長の気持ちも理解できる。客から詰められて余裕がなくなれば多くは平常ではいられないだろう。お気持ちを汲んで欲しかった(意識していないとはいえ)所に優先順位を聞かれて感情が溢れてしまったんだろう。しょうもない。

 とにかく、こちらから指示を出すとか、新たに追加するフィールドの名称に一々私の合意を取ろうとするのはやめたほうがいいということは伝えた。